おはようございます。
東京都内で行政書士事務所を営む倉橋 尚人と申します。
中小企業や小規模事業者の生産性向上につながる設備投資やシステム導入などを支援するための補助金制度で、活用することができれば大きなメリットとなります。
今回は『ものづくり補助金』を解説し、補助金制度について検討されている方へ少しでもお力になれれば幸いです。
ものづくり補助金とは
ものづくり補助金とは「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の略称です。
生産性向上を実現するための革新的サービスの開発や試作品開発、生産プロセス改善のための設備投資支援を目的としています。
生産性向上につながる設備の導入であれば、補助対象となり製造業のみというわけではありません。
ものづくり補助金の分類・補助額と補助率
2024年ものづくり補助金は従来と異なる分類で公募となります。
第17次締切から省力化(オーダーメイド枠)、第18次締切から製品・サービス高付加価値枠、グローバル枠が新設となります。
省力化(オーダーメイド枠) 第17次締切から
省力化(オーダーメイド枠)は、人手不足のなかでのデジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド整備)による生産プロセス・サービス提供方法の改革を支援する枠組みです。
今まで手作業で行っていた工程をAIやロボットで24時間体制を作る場合などが対象となります。
導入する整備、システム構築にかかった費用が補助対象となります。
製品・サービス高付加価値化枠 第18次締切から
製品・サービス高付加価値化枠は革新的な製品やサービスの開発に必要な設備・システムなどの導入を支援する枠組みです。
革新的な製品・サービスは同業や同地域にまだ普及していない、顧客に新たな価値を提供できるものを指します。
通常類型では賃上げの程度によって『新型コロナ回復加速化特例』の対象となり、補助率が引き上げられます。
また成長分野であるDX・GXに関する製品・サービスは『成長分野進出類型』に該当し、補助上限額が引き上げられます。
グローバル枠 第18次締切から
グローバル枠は、海外事業によって国内の生産性を高めるために必要な設備・システム導入などを支援する枠組みです。
【補助対象となる海外事業】
海外への直接投資に関する事業
海外市場開拓(輸出)に関する事業
インバウンド対応による事業
海外企業と共同で行う事業
ものづくり補助金申請のポイント
大幅な賃上げにかかる補助上限額の引き上げの特例
第14次締切分から設けられていた「大幅な賃上げにかかる補助上限額の引き上げ特定」が第17次・第18次から新しくなりました。
大幅な賃上げに取り組む事業社は、条件を満たすことにより補助上限額が引き上げられます。
利用する場合には、『給与支給総額』や『地域別・事業場内最低賃金』などの大幅な賃上げに取り組むための事業計画書の提出が必要となります。
具体的にどのように賃上げをするかを盛り込んだ事業計画書を作成しましょう。
新型コロナ回復加速化特定
第17次締切分から新たに追加された「新型コロナ回復加速化特例」は、新型コロナ禍からの回復を目指しつつ、最低賃金の引き上げに取り組む中小企業を支援する特例です。
製品・サービス高付加価値化枠の通常類型において、『給与支給総額』や『地域別・事業場内最低賃金』をふまえた要件を満たすことで補助率が2/3へ引き上げられます。
ただし大幅な賃上げにかかる補助上限額の引き上げの特例との併用はできないため、検討する際には注意が必要です。
口頭審査の導入
補助申請額が一定額以上の事業者へはオンラインによる口頭審査が実施されます。
口頭審査では、事業の適格性・革新性・優位性・実現性などを中心に質疑が行われます。
15分程度の短い時間の中で事業の内容を説明しなければなりません。
オンライン通話形式ですが、ヘッドセット・イヤフォンなどは使用不可となります。
まとめ
ものづくり補助金を通じて、DXやGX、海外市場への展開を検討されている事業者様は多数いらっしゃいます。
生産性の向上を目指した多様な取り組みの支援として活用されます。
ぜひとも魅力ある事業計画を立案して補助金採択を得て、事業の展開を目指しましょう。
書類作成についてお悩みであれば、法律専門家へ相談することも重要です。
経験から採択率をあげるための的確なアドバイスを得ることが可能です。
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