おはようございます。
東京都内で行政書士事務所を営む倉橋 尚人と申します。
残念ながら交通事故は頻繁に発生しています。
近年では被害者に全く過失がないまま発生するケースも増加しています。
交通事故が発生し、後遺障害となった時に損をしないためにも後遺障害認定について解説をします。
後遺障害認定とは
後遺障害認定とは、交通事故で怪我をした人が事故前の身体や精神の状態に戻らず、自賠責保険において後遺障害が残っていると判断されることをいいます。
後遺障害に認定されたら、後遺障害慰謝料や逸失利益といった後遺症部分への賠償金を請求することも可能です。
交通事故で後遺症が残れば必ず後遺障害に認定されるというわけではありません。
後遺障害と後遺症の違い
後遺障害においては、交通事故による後遺症を種類と症状の程度に応じて設定した等級が設定されています。
1級から14級までの等級があり、等級があがるほど重い後遺障害となります。
この後遺障害等級は全ての後遺症が認定されるわけではありません。
後遺障害申請の流れ
後遺障害申請に必要な書類
- 支払い請求書兼支払い指図書
- 交通事故証明書
- 事故発生状況説明図
- 診断書、診療報酬明細書
- 印鑑証明書
- 後遺障害診断書
- レントゲン・CT・MRIなどの画像
この他、後遺障害審査に有効な資料があれば、合わせて準備します。
後遺障害申請の流れ
- 治療
- 医師に後遺障害診断書を書いてもらう
- 必要となる書類 他の資料収集
- 後遺障害申請
- 等級認定
申請から等級認定まで、概ね30日~40日程度で結果がでますが、症状や審査内容によっては数か月待つこともあります。
後遺障害申請の2つの方法
事前認定
事前認定は、加害者側の任意保険会社を介した後遺障害認定の申請方法となります。
後遺障害診断書を加害者側の任意保険会社に提出すれば、残りの書類は保険会社側ですべて用意して審査機関に送ってくれます。
メリットとしては申請のための手間がかかりません。
デメリットとして後遺障害診断書のみの関与となるため審査のための対策が難しくなります。
被害者請求
被害者請求は、加害者側の自賠責保険会社を介した後遺障害認定の申請方法となります。
必要書類を被害者側で全て揃えて加害者側の自賠責保険会社に提出すると、そこから書類審査機関に渡ります。
メリットとしては、審査に必要な必要書類を自分で準備できるため審査機関に伝わりやすい内容を準備することができます。
デメリットとしては、必要書類の準備など手間がかかります。
後遺障害と認定される要件
後遺障害が残っていること
後遺障害と認定されるためには、交通事故との因果関係がある症状が残っていることです。
症状としては後遺障害等級に該当する症状を指します。
交通事故との因果関係が重要であり、事故後しばらくした後に診察を受けた・途中で通院が途切れたなどは因果関係を証明しづらくなります。
後遺障害診断書に症状や検査結果を記載してもらう
後遺障害認定の審査は、後遺障害診断書に記載のある事項について行われます。
そのため後遺障害診断書に記載のない事項についてまで、審査がなされることはありません。
後遺障害診断書に残っている症状や症状を証明する検査結果を医師に記載してもらいましょう。
可動域検査の結果などは、記載漏れとし発生するケースが多くなっています。
後遺障害と認定されるポイント
後遺障害申請をしたからといって、すべての後遺症が後遺障害と認定されるわけではありません。
ここでは後遺障害と認定されるためのポイントを解説します。
症状固定まで治療をする
症状固定とは、これ以上治療を行ってとしても症状の改善が期待できない時点のことをいいます。
症状固定まで治療をしないで、通院の途中で後遺障害の申請をしても認定は難しいです。
適切な後遺障害診断書を作成してもらう
後遺障害診断書によって後遺障害認定の審査が行われます。
後遺障害診断書には、審査を行うための医学的な見解が記載されています。
自覚症状や他覚症状と検査、可動域など記載に漏れがないかよく確認しましょう。
法律専門家に相談する
後遺障害申請において、昔から専門としている行政書士が多数います。
どんな証拠資料が必要かなど、経験をもとにアドバイスをもらうことが可能です。
もちろん後遺障害認定を得意としている法律専門家は行政書士以外もいらっしゃいます。
それぞれメリット・デメリットがあるため相談をする場合はご検討ください。
まとめ
後遺障害認定について解説しました。
認定される後遺障害等級によって後遺障害慰謝料や逸失利益の金額は大きく変わります。
適切な後遺障害認定を受けるためにも、適切な準備が必要となります。
お困りごとがあれば法律専門家への相談が大切です。
専門的な知識から適切なアドバイスを得ることもできます。
事故後の辛い状況において、少しでもお役に立てれば幸いです。
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